13-02:経営の落とし穴(修行編)

整体院を成功させるまでには、失敗に誘うさまざまな落とし穴があります。
よくある実例に基づいた失敗をご紹介いたしますので、転ばぬ先の杖としてご活用いただければと思います。
こちらでは修行中の落とし穴についてお話しさせていただきます。


×技術習得の過程で体を壊してしまう

技術を習得する際に、自分や練習相手の体を傷つけないように注意が必要です。
たとえば、指圧で親指に体重を乗せるような技術を学ぶ際に間違えた練習をしてしまうと、指の骨にあるじん帯を痛めてしまうことがあります。
私がこの業界に入った当初に働いていた治療院では、まさにそういった先輩がおられ、練習のやりすぎで親指のじん帯を損傷してしまったのです。親指に体重を乗せると、普通であれば曲がらない方向にまで指が反ってしまう状態になってしまいました。その方は結局、指圧の手技はつかえなくなったようです。
仲間同士で練習するときにも注意が必要です。骨を矯正するなどちょっと間違えると事故につながる技術もあります。練習する際は相手の体を傷つけないように細心の注意をもって行いましょう。軽い気持ちで行った練習が取り返しのつかない事故を引き起こすのを、私自身も何回も目撃してきました。
十分に注意していただければと思います。


×不必要に多くの治療技術を学びすぎる

習得した治療技術の種類が増えれば増えるほど、それに応じて効果が高まっていくと考えている人がおられます。
しかし実際にはそうではありません。
腕のよい施術家たちは、何十種類もの技術を使い分けるのではなく、これと決めた数種類の技術を磨き上げて効果の出方を高めています。
たとえるなら、切れないナイフを何本も持つのではなく、切れ味鋭い日本刀をひたすら使い込み磨き上げている武術の達人のような状態です。
それに対して、初心者は治療効果が出ないことに不安を覚え、不安を打ち消すためにさまざまな施術技術を習得するため渡り歩きます。効果が出ないのは、技術のバリエーションが足りないのではなく、持っている技術をしっかり使いこなせていないことが原因です。
良質の技術を早く見つけ、その技術の効果をいかに最大限に安定して発揮できるかに力を注いでいただきたいと思います。


×うまくいかない者同士で仲良くなる

人は、似たもの同士、自分と似た境遇の者同士でコミュニティーをつくってしまう傾向があります。まさに「類は友を呼ぶ」ですね。
うまくいっていない者同士で、現実を直視せずに傷をなめあうように馴れ合い、安心しようとするのは大きな時間的損失です。足を引っ張りあう関係は、必ず後悔することになります。
独立開業し整体院経営という生涯の職業で成功するためには、向上心があり、お互いにプラスの作用を及ぼしあう仲間と付き合いましょう。

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