03-07:効果の誤差

代替療法では、施術者によって効果の出方が変わる場合があります。

たとえば同じ施術法を提供する治療院であっても、高い確率で効果を出せる施術者とそうでない施術者がいます。この”効果の誤差”は、技術や経験年数に関係なく起こりえるのです。
なぜ同じ施術法なのに効果の差が出るのでしょうか?
よく観察してみると”効果の誤差はコミュニケーションの差が大半”だと分かります。

高い効果を出す施術者は、患者それぞれに合わせて柔軟です。
「腰の痛みがひどくなって…」
と言われたとき
「腰痛ですね。いつから痛みますか?」
とは聞きません。
「それはお辛いですね。腰の痛みはいつからでしょうか?」
と”腰痛”ではなく”腰の痛み”という患者の表現をそのまま使うものです。
言葉を相手に寄せることで、親近感や信頼感が増し患者の心に響きやすくなり、これが効果につながるからです。

また、高い効果を出す施術者は、体の構造や症状の原因についての説明がとてもわかりやすいという特徴があります。各患者の性格を踏まえ、確実にわかってもらえるように意識して説明を行っているのです。
わかりやすい説明というのは効果を格段に高めますので、論理的に話す練習を日々実践されることをおすすめします。

さらに、効果を出すための工夫は、予約の連絡をいただいた時から始まっています。
効果を出す施術家は、来院される前にホームページ等をご覧いただくよう促します。ホームページに掲載されている手技や治るメカニズムに目を通し、あらかじめ知識を持ち納得した上で来院いただくためです。それは、自然治癒力のスイッチを入れる準備を整えていただく意味にもなります。
予備知識ゼロでお越しになる場合、効果が出にくいことがあります。

このように、効果を大きく出す施術家は
「どうしたら目の前の患者が警戒心を解いてくれるのか」
「何をすれば自分の話に興味を示してくれるのか」
ということを常に考えています。

”目の前にいる患者の心の動きを考えながら話をする”
これが効果を大きく出すカギだといえます。
コミュニケーションがうまくいかず患者から反発されてしまうと効果が出にくい場合がありますので、患者の気持ちに敏感になり、柔軟に対応するとよいでしょう。

効果の誤差が出ることは珍しいことではありませんが、プロとして施術料をいただく以上、できるかぎり安定して高い効果を出す工夫が不可欠です。日々の小さな努力の積み重ねが結果に繋がってきます。

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