初回の施術がうまくできるようになると2回目の来院を獲得することができます。初回で治っていない場合は、2回目以降の来院でも信頼関係を維持したまま、治療に向けて患者を誘導していく必要があります。
こちらでは、2回目の来院以降、治るまで患者に通院してもらうためのノウハウをご紹介しましょう。
①患者の通院に対するモチベーションを維持させる
まず大切なのは、通院に対するモチベーションを維持させるということです。とくに施術効果がゆるやかな場合、途中で患者がリタイヤしてしまうことがあります。リタイヤを防ぐためにできることがいくつかあります。
まず、同じ症例で苦しんでいた他の患者が元気になった例をいくつか話してあげることです。
「あなたと同じ症状で苦しんでいた人が元気になって、ものすごく喜んでくれたのですよ」
「同じような症状の方を何十人も見てきましたが、皆さん元気になっていきましたよ」など。
患者と同じ症状の人が元気になった例を聞けば、自分自身が改善していくイメージも得やすくなります。これによってモチベーションも上がってくるはずです。
また、元気になった人と同じ来院日になるように設定し、実際に元気になった人をじかに見てもらうという細かい気づかいも有効です。
さらに施術家が患者目線で真剣に施術しているというスタンスを示すこともモチベーションアップにつながります。
すこしでもよくなってくれば
「○○さんよかったですね。私もうれしいです」
と患者の立場に立ってともに喜んであげてください。施術家が心からの感情を表現すれば、患者のモチベーションをさらに上げることができます。
②施術効果の到達度を知らせてあげる
2回目以降の施術では、まず、施術効果についての質問をしっかりおこないましょう。
前回の施術によって
・体調にどのような変化がでているのか
・痛みは減っているのか
・関節の動きがよくなっているのか
・夜は眠りやすくなっているのか
など、どのような変化が体に起こっているのかを聞き出す作業をしてください。
次に、その変化に対するあなたの見解を、明確に伝えます。
「この調子ならもう大丈夫ですよ」
「あと2週間はかかりますね」
施術効果がどこまで出ているのかという到達度を患者に伝えるのです。
具体的に意見を伝え「施術効果がどの程度出ているのか」という情報を共有します。これによって患者は通院の意義を実感できることでしょう。
しかし、場合によっては、「まったく効果がわからない」といわれることもあります。こういう場合はこちらからいろいろと質問してみましょう。
「痛み方が小さくなってはいませんか?」
「肩の動く範囲は大きくなっていませんか?」
「夜は眠りやすくなっていませんか?」等々。
体が元気になってくると、患者は調子が悪かったときのことをわすれてしまう傾向があります。
しかしこちらに質問されると「あっそういえば肩の痛みはだいぶん楽になっているかな…」「たしかに歩きやすくはなっているかも…」といった答えが返ってくるものです。
まとめ
患者の通院に対するモチベーションを維持させる
・同じ症例で苦しんでいた他の患者が元気になった例をいくつか話してあげる
・元気になった人と同じ来院日になるように設定し、実際に元気になった人をじかに見てもらう
・真剣に施術しているというスタンスを示す施術効果がどこまで出ているのかという到達度を患者に伝える
・効果をわすれている患者には、質問して思い出させる