05-02:現場で使える5つのスキル(コミュニケーション術)

コミュニケーション能力の高い整体師のところに患者は集まる。これは疑いようのない事実です。流行っている整体院は、技術が優れているだけではなく、例外なく患者とのコミュニケーションレベルが高いのです。

コミュニケーション術は整体院経営に不可欠

整体院というものは、患者に施術というサービスを提供する場所です。人に対してサービスをするので、接客業の一つといえるでしょう。接客業では、コミュニケーション能力が重要視されます。当然、整体院経営においてもコミュニケーション能力の比重は非常に高くなります。
問い合わせに対する電話対応から来院された患者への問診、施術方法の説明など、すべてにコミュニケーションが必要になってきます。この能力が不足していると、患者との信頼関係をつくることができません。患者と信頼関係を築けない整体院が流行ることはまずないでしょう。
逆に、多くの患者との間に信頼関係を築くことができると、整体院は間違いなく流行ります。したがって、信頼関係の構築に不可欠なコミュニケーション能力は、整体院を成功させるためには欠かすことのできない能力なのです。
ここでは簡単に、私たちが身につけなくてはいけない、2種類のコミュニケーション能力について説明していきましょう。

2種類のコミュニケーション能力

①上手に聞く能力

一つは「患者の話を上手に聞く」という能力です。
患者は自分の体に対する不安を持っていますので、誰かに悩みを聞いてほしいと常に思っているものです。その悩みを上手に聞き、患者に気持ちよく接することができれば、それだけで患者の不安をやわらげ、また来院したいと思わせてしまうものです。
また、上手に話を聞くことができると、整体師としても患者の症状に関する情報をたくさん得られるという利点もあります。この「患者の話を上手に聞く」ことこそ、整体院経営に必要なコミュニケーション能力なのです。
こう書くと「なんだ聞くだけなら簡単じゃないか」と思われるかもしれませんが、慣れないとなかなか難しいものです。患者の中には一気にまくしたてるように話す方もいれば、ほとんど話をしてくれない方もいます。こういうさまざまな患者の話をしっかり聞ける能力が必要なのです。

②わかりやすく伝える能力

もう一つの要素は「施術に関する情報をわかりやすく伝える能力」です。もちろん患者の話を聞くということは大切です。しかし、それだけではなく、整体院で提供している治療について患者にわかりやすく伝えることが必要になります。
この業界は、世間一般にはまだまだ認知度が低く、どのような施術を提供しているかということを患者がまったく知らない場合が大半です。そういった患者に「治療内容はこうです」「今日おこなう施術はこういう理由でおこないます」といったことを的確に伝えることができると、患者との信頼関係を築くうえで非常に役に立つのです。
患者は施術内容についてしっかり理解できると、整体師のことを信頼してくれます。医療におけるインフォームドコンセントと同じです。いったん信頼してくれると、続けてきっちり通院してくれますし、知り合いを紹介してくれる場合も出てきます。

 

コミュニケーション能力の上げ方

この2つのコミュニケーション能力は、短期間で整体院を成功させるためには必要不可欠です。そしてそれらを身につけるには、とにかく実践あるのみです。
その手段についていくつかご紹介しましょう。

①無理をしても積極的に多くの人と接しよう

コミュニケーションのスキルを高める手法にはさまざまなものがありますが、その中に「人慣れする」という方法があります。
たとえば私は、コミュニケーションのスキル向上のために「チラシをポスティングする時に、道行く人に積極的に話しかけてください」という指導を行っています。これは、チラシの効果を高めるという作用も期待できますが、短時間に多くの人とコミュニケーションを取ることができるため、人慣れにもよいという利点があります。
もちろん、プライベートな時間においても、できるかぎり多くの人と接することで、余裕をもって相手を観察できるようになり、コミュニケーションのスキルも向上していくようになります。まずは積極的に多くの人と接する機会を持ってください。最初はつらいかもしれませんが、徐々にスキルが向上してくると思います。

②不快感を与えないように相手の心を敏感に感じよう

患者と円滑なコミュニケーションを行うには、不快感を与えてはいけません。
体調を崩して弱っている人は、何気ない言葉に傷ついたり、こちらが冗談で言っていることを真に受けたりしてしまう傾向があります。体調が悪い時は、いつも以上に敏感になっているものなのです。不快な対応をされると、患者にとってはつらく、たいていは来院がストップしてしまいます。言葉・行動が患者に不快感を与えていないかどうかを敏感に感じ取らなければなりません。ですから、私たちは患者に接しているすべての時間において、こちらの言葉・行動が相手の心をどういうふうに動かしているのかを敏感に感じ、常に相手の状況を把握しながら話すというスキルを身につけなければならないのです。普段の生活から相手の心の動きを敏感に感じるよう心がけましょう。

③心にプラスの感情が生じるような工夫をしよう

患者と良好なコミュニケーションを取るためには、不快感を与えないということに加え、患者の心にプラスの感情が生じる工夫をしなければなりません。
患者の症状が改善してきた時に、治療家が自分自身のことのように喜ぶ
患者の話をすべて肯定したうえで適切な意見を言う
雑談の中で患者のことを気遣う言葉を織り交ぜてみる
有益な情報を伝える。

ほんの小さな気遣いを示すことで患者の心はプラスの方向に動きます。そしてそういう感情が増えれば増えるほど、治療家や整体院を好きになり、円滑なコミュニケーションが取りやすくなるのです。

④コミュニケーションレベルが高い人の真似をしよう

コミュニケーションのように形ないスキルを高めるためには、できる人の真似をすることが非常に有効です。
私の場合は、「プレゼンテーション」やコミュニケーションの論理を学ぶ
「神経言語プログラミング(NLP)」と呼ばれるセミナーに参加し、コミュニケーションレベルの高い人の真似をしたり、弁の立つ有能なコンサルタントや起業家の音源を何日も聞き続けて頭に焼き付けました。当然、患者への対応が上手な治療家の手法なども取り入れました。最初は他人の真似ですが、使い続けていると徐々に自分自身のスキルとして成長していきます。話の間の取り方や抑揚などはそのまま取り入れ、オリジナルなコミュニケーション術が身についていくのです。この方法は、実に効果的ですので、ぜひ実践してみてください。プレゼンテーションやNLPに関しては、関連書籍も多く出版されていますし、起業家などの音源も検索すれば出てきます。読むだけ、聞くだけでも続けていくと自然とコミュニケーション能力が向上すると思います。

 

患者との関係において大切なのは、とにかく患者を不快にさせないために気を遣い、空気を読んだ適切なコミュニケーションを図ることです。内容は良くても空気を読まずに伝えれば効果は半減します。場合によってはマイナスに作用するかもしれません。
日常生活で接する多くの人たちへの対応も含めて自分自身のコミュニケーションレベルを高めていただければと思います。

経営の落とし穴(コミュニケーション編)」も併せてご参照ください。

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